1人支出は前年並み14万9千円
観光庁はこのほど、2018年1~3月期の訪日外国人消費動向調査(速報)の結果を発表した。訪日外国人の旅行消費額は、前年同期比17・2%増の1兆1343億円となり、訪日客数の増加に伴って1~3月期として過去最高となった。訪日外国人1人当たりの旅行支出の平均は、同0・6%増の14万8891円だった。
国・地域別の旅行消費額は、最多の中国が前年同期比18・1%増の4391億円で全体の38・7%を占めた。以下は、台湾が同12・1%増の1495億円、韓国が同25・1%増の1476億円、香港が同2・3%増の819億円、米国が同18・1%増の547億円、豪州が同19・8%増の409億円、タイが同4・0%増の372億円など。
費目別の内訳は、買い物代が3961億円(全体に占める割合34・9%)、宿泊費が3164億円(同27・9%)、飲食費が2324億円(同20・5%)、交通費が1201億円(同10・6%)、娯楽等サービス費が690億円(同6・1%)。構成比では、前年同期に比べて買い物代が3・8ポイント低下し、宿泊費が1・6ポイント上昇した。
「コト消費」に相当する「娯楽サービス費」を詳細に把握するため、今期調査から費目に「温泉・温浴施設・エステ・リラグゼーション」「マッサージ・医療費」などを追加して「娯楽等サービス費」とした。18年1~3月期の娯楽等サービス費は690億円で、前年同期の娯楽サービス費から約315億円の増加だが、単純比較には注意が必要となっている。
訪日外国人1人当たり旅行支出の平均14万8891円の内訳は、買い物代が5万1995円、宿泊費が4万1524円、飲食費が3万503円、交通費が1万5767円、娯楽等サービス費が9051円。平均宿泊数は9・8泊だった。
1人当たり旅行支出の国・地域別の上位は、(1)豪州25万1471円(2)ベトナム22万7021円(3)中国22万5923円(4)英国19万9971円(5)フランス19万2952円。豪州は平均宿泊数が14・6泊で、宿泊費(9万8224円)、娯楽等サービス費(2万5549円)が主要20市場で最も高額だった。中国は買い物代が11万628円で、主要20市場で最も高かった。